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10 Songs with… iichiro taya

iichiro taya (Ott Yarris)

2004年生まれ、札幌在住。DJとして活動しながら、Ott Yarrisというアートプロジェクトを展開している。

高校時代に友人と音楽を制作したことをきっかけに電子音楽に傾倒し、ソロでの活動を模索する中でDJを始める。札幌を拠点に活動しながら、京都でのDJ PayPal、Loto Retinaの来日公演や、2026年5月にはWWWβで開催されたE.O.U主催「loopな」など、活動の場を全国へ広げている。

Ott Yarrisでは、日々の生活の中に存在する相反する感覚や、様々な物事の間にある共通点に着目し、それらを独自の組み合わせで再構成する。音楽、空間、ビジュアルなどを通して、調和と違和感が共存する新たな体験をつくることを試みている。

1. はじめて自分で買った曲は?/凛として時雨/Ling Tosite Sigure – seacret cm

凛として時雨は自ら熱中した最初の音楽アーティストだと思う。

中一の時くらい。それまではTSUTAYAでCD借りたりはしてたけど、買ったことはなくて。TSUTAYAでこのアーティストのベスト盤に出会い、この曲が収録されてる’just A moment”ってアルバムを買った。特にこの曲は今聞いても良いと思える。ギターコードのループとかリズムのループがその後出会うクラウドラップのエモさやダンスミュージックのビートの感覚とも結びつくのかも。

あと中学まで過ごした田舎の海街の寂しさにマッチする。海岸線。

2. 最後に聞いた曲は?/Aceii & Marlon DuBois – Walls

最近になってちゃんとShed Theory周辺のアーティストにハマってる。

当時はまっすぐDrainGangだったから笑 

東京で出会う人はまっすぐヒップホップルーツの人が多くて、その人たちと言葉でも音楽でもアートワークでもコミュニケーションをすると見過ごしてたものを回収できてる。それこそMana Onlineのeijinくんとかの存在が大きい。

でもやっぱ詳しくは後述するけどJames Blakeに出会ったせいで音響的にミニマルなものが好き。

3. 初恋を思い出させる曲は?/Tohji – Oreo

自分がはじめて異性と付き合ったのが高校生で、その時高校生の自分はTohjiを聞いてた。

東京では当時からみんな好きだったのかもだけど、札幌にはあんままだ届ききってなくて、高校生まで日本のヒップホップにはほぼ触れたことがなかった自分に高校で一番おしゃれな格好してたやつがTohjiを教えてくれた。

直接何か異性とのエピソードに関わってるわけじゃないんだけど高校生の思い出として結びつく。

彼女がいなくなった高三の夏も札幌ででかい花火の日にt-mix tourがあって、花火に行く人がいない少し寂しい気持ちになりながらも17の自分は深夜FakeIDで札幌の今はなきチャラ箱にライブを見に行った。その時初めてE.O.UのDJもみた。

4. 中学生のときに聴いていた曲は?/James Blake – The Wilhelm Scream

電子音楽が好きになったきっかけの曲。

それまでバンドばかり聞いていた自分に電子音はここまで美しい空間を生み出せるのかと思い知らされた。

ここから今電子音楽が近いシーンに身を置いていることの理由が生まれたと思う。自分の好きな音響の基準の一つ。

5. 子ども時代の部屋を思い出す曲は?/Frédéric Chopin – Prelude, Op. 28, No. 15 ‘Raindrop’

幼少期のリビングではショパンがかかってた記憶がある。教育目的?笑

その中でもこの曲が一番好き。

母親もピアノでショパンを弾いていた。何かしら影響を受けているのだとは思う。

でもピアノは聞かされていただけで習わされてたのはエレクトーンで、クラシックにずっとなんとなくの憧れがある。

6. 1人になれる曲は?/Dawuna – The Lighthouse

音が良すぎて自分以外の情報がこの曲で全てだと感じられる。

教えてくれた人ありがとう。

James Blakeに次ぐ理想の音響。

7. 移動中に聴く曲は?/Black Country,New Road – Track X

移り変わる広い景色に一番マッチする。だから東京だと変わってくるのかも、北海道の場合。

この曲のバイブスで繋がってたクラスメイトと高校の時曲を一緒に作ってた。

大切な曲の一つ。

8. 好きな映画のサウンドトラックは?/Mica Levi,Johnnie Burn – “The Zone of Interest” Soundtrack

この映画は商業施設に入ってる大きな映画館で見たのだけれど、その行為に反してオルタナティブな表現の美術館やイベントに足を運んだ気分になった。

家族連れも来るような映画館っていうポップで開けてる場所、そして大量のオーディエンスと、音楽も含めての表現のオルタナティブさの乖離が自分には美しく感じた。

サントラがオフィシャルではリリースされてないのも映画と強く結びついた記憶として残っているのかも。

Mica Leviは映画を見る前から好きなアーティストの一人。

9. 今の自分の街を象徴する曲は?/the hatch – venom/olvido

自分の街を現在住んでる札幌とするとthe hatchというバンドの存在は欠かせない。

この曲はアルバムリリース前UNDERCOVERからレコードのみでシングル発売されていて、初めて針を落とした時のぶち上がりを強く覚えている。今でも一番好きな曲。

自分にとって地元の音楽ヒーローでしかなかった。初めて行ったDJイベントもPROVOでのtha hatchの山田みどりのイベントだったと思う。

その後もThe Justiceというイベントを毎年開催して、バンド、DJともにそれは全国規模のムーブメントだと思う。そこからたくさんの人と音楽と出会うきっかけになった。

10. おすすめの曲は?/meat computer – eyes wide shut

meat computerは海外のアンダーグラウンドなヒップホップに初めて熱中したアーティスト。自分の中の要素を構成する大切な曲のなかで今回のインタビューで答えられなかったこの曲にする。

この枠54-71のCosmetic Overkillerにするかめっちゃ迷った。バンドならあげたかったのはこっち。

今回はサブスクがあるmeat computerの方で。

11. プロジェクト「Ott Yarris」に関して、見ている人に伝えたいことはありますか。

現在、Ott Yarrisはイベントのキュレーションやディレクションを中心に活動していますが、僕はこのプロジェクトを、ひとつのコンセプトを持った総合的なアートプロジェクトとして捉えています。

楽曲のリリースやライブでの活動はもちろん、今後さまざまな表現を行うためのプラットフォームにしていくつもりです。

その中で、イベントの主催や空間のディレクション、アクトのキュレーションもまた、自分にとってひとつの表現です。DJが音という情報を選び、編集し、ひとつの体験として提示する行為だとすれば、イベントでは音だけでなく、空間、光、人、時間、身体感覚など、五感に関わるさまざまな要素を編集してひとつの体験をつくることができる。

既存のものを組み合わせながら、自分の視点で再構成し、より立体的な形で表現する。
そういう意味でも、イベントのキュレーションやディレクションは、Ott Yarrisにとって重要な表現のひとつだと考えています。

次回は10/12、下北沢SPREADにて、Ott Yarrisとしてキュレーションとライブを行います。少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ日程を空けておいてもらえたら嬉しいです。

初めて知った方はまずwebとインスタをチェックしてみて欲しいと思います:)

https://ottyarris.com/

https://www.instagram.com/ott_yarris